「根本、行くぞー」
「おう」
俺と原木君を入れて、10名という人数で街へ行くことになった。
他にも数名行きたいと言っている者がいたが、生憎部活があるそうだ。
「原木君は部活に入っていないんだな。てっきり運動部に入ってるかと思ったよ」
「あー、よく言われる。でも俺は、自由に元気に遊ぶ方が好きだ!」
原木君は二ッと笑った。
すると、俺の方に手を回してきた。
「ほら、着いたぞ。ここがいつも俺らが遊ぶゲーセンだ」
「ゲーセン……って何だ?」
そう聞くと、みんな目が丸くなった。
何か変なことを聞いただろうか。
「ぶっ。え、まさか根本、ゲーセン来たことないのか?」
「ああ、ない」
原木君やその他のみんなが、笑い始めた。

