君の笑顔を


「部活で遅刻したうえに宿題やってないだと?おまえ受験する気あるのか!」

ありますよ。勿論。
でもあんたうるさいよ。


あのあと9時まで授業で
そっから個別に説教。
解放されたのは10時前だった


「愛梨花も大変だね~」


駅までの帰り道、チヒロが呆れたように言った。

チヒロは
地味でおとなしい感じの子

って見えるけど
ほんとはすごく明るくて
途中から塾に来た私でもすぐに仲良くなれた。


「でもさぁあいつに従いたくない!」

「まぁ愛梨花はうちのエースだからね♪」



私の塾は大手塾会社の新設校
早く実績を出したくて躍起になってる。

私は初めの模試で1位をとって以来
ずっと先生にマークされてる...


「まぁ程ほどにしなよ?」

そう言ってチヒロは手を降った。