ある夕方の拾いモノ -狐と私、時々愛-






―――あぁ。
誠、この女は。




我がこらえきれずに声を上げて笑うと、たまらず菜々美が布団から顔を出す。そして笑う我を見ると心配するような視線で見上げてくる。



「な、…何?大丈夫!?」


「いや、―――ぬしは誠我を飽きさせぬなぁと思うたら、止まらぬ………ッ!」




こんな風に笑うのはいつぶりだろうか。


そんなことを思いながら、布団から抜け出し我の目の前に座る菜々美の頭を撫でた。
菜々美は相変わらずよくわからないといった顔でしばらく我を見つめていたが、我につられて笑い出す。


そこまで騒いでいるつもりはなかったのだが、燈が飛んできたところを見ると相当騒がしかったのだろう。二人で見つめ合い笑う我らを見て、燈は心底不思議そうに首を傾げていた。