ある夕方の拾いモノ -狐と私、時々愛-






触れた部分から伝わる菜々美の熱。
それが我をただの男にしていく。…人間であるとか妖弧であるとか、関係なく只の“男”に。




…好きよ。
誰よりも、何よりも。


我にこのような感情を教えてくれた菜々美。
ぬしが望むなら、我は――…






「ん、………ぁ」


そっと唇を離した瞬間、菜々美はぼんやりとまぶたを開いて我の姿を捉えた。


…その表情がまた我を煽るとも知らずに呑気なものよ。
まだ菜々美をすべて喰らうことのできぬ我には毒になるのに、と思いつつも我は菜々美の頬を撫でた。