「…どうしてっ……どうしてそんなこと……」




「俺…菊花を守れなかった。」




「そんなこと言わないで!
……悲しくなるから言わないでっ!」




秋はフワリと優しく私を抱きしめてくれた。




「……………」




そうして私達は何も話さないまま、互いに何時間も抱き合っていた。


私の鼻をすする音だけが2人の間に響いていた。