「………自分の心配しろよ。」 久しぶりにみた。私を真っ直ぐに見つめてくれる優しい顔。 秋は手足のヒモを外し、自分の上着を脱いで貸してくれた。 秋の上着はとても温かかった。 「………菊花、ごめんな。」 私はその瞬間涙が溢れた。