メルラバ

あるよ。
欲はある。

「ある。あるの。でも…」

自分自身に疲れてその場にしゃがみ込む。

「なん。言うてよ。なんでも叶えたるから」

秋もしゃがみ込み、膝に顎を乗せて、私の顔を覗き込む。
肩が触れ合うくらいの距離。

「だから…その…場所とか、ものじゃなくって」

謎かけみたいな私の言葉に秋が首を捻り、そしてぱっと笑って冗談みたいに言った。