メルラバ

『…唯、泣いてんの?』
「……ない。泣いて…、なんか」

『泣いてるやん。なんで泣くんなー。あほやなぁ』

「だっ、だって!締め切り…明日なのに…は、半分しか、書けて、ないしっ。頭、バカ、になるし…」


ああ、ダメだ。
秋に鬱陶しいって思われちゃう。

こんな弱い自分、大嫌いだ。

『あー…、唯。ちょっと待ってろ』

そう言って、電話の向こうで秋が誰かに話しかけている。

仕事中だったのかな…。

もし、そうだとしたら、私ってほんとバカ。