メルラバ

11時間あるからといって、11時間ずっと書き続けられるわけがない。

脳が疲労すれば当然のように思考能力も低下する。

「参ったなぁ…」

書けないからといって時間が足りないからといって、適当なものは出したくない。

かといって、締め切りはゴムのように伸びはしないし、原稿をおとしたくもない。

疲れがピークに達して、上手くいかない現実に涙がこみあげる。


やっと手にした夢。

私の小説を楽しみに待ってくれている読者。


それを、こんなことで失うわけにはいかない。

手の甲で、ぐっと涙を拭う。