もう君には恋はしない

「あたしは倉狩野あんり。よろしくね。」

「わ、私は飛鳥優衣です。よろしくお願いします。」

皆さんお忘れかもしれないけど、

ここはお風呂場。

身体にタオルだけ巻いた状態で、自己紹介って・・・。

なんか変な感じ〔笑〕

「うわーっ。可愛い方ですね。」

「あんりちゃんと、優衣ちゃんと、美希ちゃん・・・。でいいよねぇ?」

「うん。いいよ。カンナちゃん。マミちゃん。」

こうして、あたし達は新しい友達を、手に入れたわけで。

とりあえず、お風呂上がって、

部屋で話そうってことになった。

「・・・にしてもさぁ。3人共、ホントスタイルいいよね。」

「そうかな?」

「そうそう。どうやったら、そんなになれるのぉ?」

「どうやったらって言われても・・・。」

うん。別に何も、特別なことはしていないわ。

お菓子だって食べるし、運動なんかあんまりしないし〔笑〕

体育の授業くらいだ。

「ねーね。優衣ちゃん。」

「なんですか?」

マミちゃんは、優衣のところに、ぴゅーっと走っていって

話しかけている。

「優衣ちゃんはさぁ、彼氏とかいるのぉ?」

「は、はいっ//いますよ//」

「かっこいいー?」

「はい//とても//」

優衣は素直だからなぁ・・・。

真っ赤になっちゃってる。

「あんりちゃんはぁ?」

「えっ?あたし?」

やっぱりきたか。

「うん。あんりちゃんも、モテるでしょぉ?」

「そんなことないけど・・・。いるよ。彼氏//」

「もぉーっ。2人共、真っ赤ぁー。」

「「恥ずかしいよ〔ですよ〕//」」

マミちゃんは、どうやら恋バナが好きみたい。

・・・美希みたいだ。

「美希ちゃんはぁ?」

「あたしはいないー。」

「嘘ぉっ!あたしのガッコーから紹介してあげよっかぁ?」

「ホントっ!?」

「うん。」

マミちゃんはコクコク頷いた。

後ろで、カンナちゃんまで頷いている。

「美希ちゃんなら、絶対皆つき合いたがるって。」

「そう?」

「うん。絶対っ!」

そんなガールズトークをしながら、廊下を歩いてた時。

前から、背の高い男子2人組みが、

こっちに歩いてくる。

・・・瞬と桐だ。

「前からイケメン発見ー。」

「あ、それ・・・。」

「ん?」

「「それ、あたし〔私〕の彼氏//」」

・・・優衣と声がハモる。

やっぱ、気づいてるよねぇ・・・。