もう君には恋はしない

それから、約2時間後。

「ふぅー。やっと着いたぁ。」

「だな。マジ長かった。」

「ホント。もう夕方だね・・・。」

流石、移動日。

ホテルに着いたときには、

もうあたりは暗くなっていて・・・。

あたしの腕時計は、6時をさしていた。

「あれ・・?」

「どうした?あんり。」

「ここのホテル、もしかして・・・。」

他校の人達も使ってる?

あたし達が使う、靴箱の横に

『桜院学園』

って書いてある靴箱があったから。

「へぇ・・・。面白そう。」

「なに?どうかしたか?」

「んーん。なんでもない。」

「そっか?」

瞬は、まだちょっとだけ不思議そうな顔をしていた。

全員がバスから降りたのを確認して、

先生達があたし達〔高校1年全員〕に連絡事項をする。

「はい。皆さん。ここからは、ほとんど自由にしたいと思います。
お風呂はいつでも開いてるので、好きなときに入ってください。
夕食は、買ってきてもよいし、食べに出てもいいです。
9時までには帰ってくるように。」

と、長い話が終わる。

終わった瞬間。

わーっ!とか、

やったーっ!とか、

声が響く。

皆、テンション上がってるぅー。

ちなみにあたし達は、

男女別れて、特別な部屋をもらってる。

生徒会委員だから、

特別だって。

ラッキーっ〔笑〕

「優衣?どうするー?」

「んー?とにかくお風呂入りません?」

「いいよ。美希もいい?」

「もっちろん。」

・・・お風呂好きだなぁ。

この2人は。