もう君には恋はしない

学校にて・・・。

「おはよーあんり。」

「おはようございます、あんりちゃん。」

あたしが、学校に着くと、

すぐさま優衣と美希があいさつしてきた。

「お、おはよー。」

・・ぎこちなくあいさつするあたし。

だって、あたしの左手は、

まだ瞬の右手に包まれたままで・・・。

「あれ?瞬も一緒だったの?っ・・その手っ・・!」

・・・どうやら、気づいてしまったようだ。

「あ、あんりちゃんっ?な、何があったんですかっ?」

美希が気づいたことで、

隣にいた優衣まで気づいてしまった。

はぁ・・・。もーやだ・・。
でも、ここまで言われてるのに、

瞬はあたしの手を離さない。

・・・もしかして、

手繋いでること、忘れてる?

「しゅ、瞬っ!・・そろそろ、手、離してっ・・//」

「ん?手?・・あっ!忘れてた。ごめん。」

・・やっぱり。

なんか・・・瞬はずるい。

ドキドキしてるの、

あたしだけみたいじゃない・・・。

別に、瞬のこと意識してるわけじゃ、

ないけどねっ!

「・・あんり?どうした?」

「べ、別にっ!先生来ちゃうから、席もどるっ!」

「俺もー。」

忘れてた・・・。

こいつ、あたしの隣だもんね。

・・ドキドキなんか、

してないんだから。

これからの授業、

あたしは1回も集中することはできなかった。

「・・もー。調子狂う//」

「ん・・?なんか言ったか?」

「っ!な、なんでもない//」

・・ホント、こいつは何なんだろう・・・?