もう君には恋はしない

家の前にて。

「ちょ、ちょっと待ってて。」

少しどぎまぎしながら、

瞬を玄関に待たして中に入っていく。

「母さんー。ただいま。」

「おかえり。また生徒会?」

「うん。あ、あのさ・・・。」

「なに?」

『今日、家に瞬泊めてもいい?』

・・・なんて。

言えるわけないでしょーがっ!

きっとまた、母さん固まっちゃうもん。

どーしよ・・・。

「あら・・?瞬君?」

ぎゃーっ!

言うより先に、見つかったぁーっ!

「あ、あの・・・。今日、泊めてもいい?」

「瞬君を?」

「う、うん・・・。ダメ?」

この反応は・・・。

ダメかもね・・。

「いいわよ。」

えっ?

母さんは、意外にも簡単にokしてくれた。

こりゃ、予想外だわ。

「ただし、ちゃんとあんたの部屋で、寝せてあげるのよ?変なことはしないこと。」

「わ、わかってるよ//」

「ホントにー?まぁ、とりあえず入れてあげなさい。」

「はーい。」

変なことって、

もーっ!

母さんまで、そんなこと言わなくてもいいじゃないっ!

さっきまで頭にあったこと

〔口に出しては言えない//〕

を、考えてしまっている自分に、悶える。

「は、入っていいって。」

「マジ?やった。」

瞬はラッキーっと言いながら、

あたしの家に入ってくる。

まるで、自分の家に入るみたいな、自然さがあるのは

・・・なんでかしら?