もう君には恋はしない

「しゅ、瞬?」

「あんだよ。」

「す、好きっ//」

2人っきりだと思うと、口からこぼれてしまう、言葉。

「お前、最近そればっかだな。」

呆れたように笑う、瞬。

あたしは不安になって、

「嫌だった・・・?」

ときいた。

「別に、嬉しーけどさ。出来れば・・・。」

「出来れば?」

あたしが少しだけ首をかしげると・・・。

耳元に近づいた瞬の唇が、

「出来ればさ。『愛してる』って言って。」

と動いた。

「ほぇっ?」

あたしが鈍い反応をすると

「きこえなかったか?あ・い・し・て・る。」

そんな風に耳元で囁かれると、

あたしが言われてるみたいな錯覚におちいった。

「あ、あい・・・//」

「あい?」

「愛してるっ・・・//」

なにこれ、恥ずかしい///

好きっていうのは、だいぶ慣れたかもしれないけど

『愛してる』っていうのは、

無理///

顔が熱くて死ぬっ///

「俺も、愛してるよ。」

「うんっ//」

あたしには、こくんっと頷くのが、精一杯。

そんなこんなで、

無事体育祭は終わりを迎えたのでした。

あたしと瞬は、ずっと保健室にいただけだったけど。

あたしはなんか、

嬉しかった//

ラッキーなんて、思っちゃってる自分がいることは、

瞬には内緒。

きっと、怒られちゃう。

『心配かけといて、何言ってんだよ』

って。