学校にて、

そして、体育祭本番。

「おはようございますー。リリア先輩。」

「おはよう。最初のあいさつ、頑張ってね。」

「ありがとうございます。」

生徒会テントから、

リリア先輩が声をかけてくれる。

さて、

じゃあ・・・。

いきますか。

覚悟を決めて、壇にあがる。

「生徒の皆さん。おはようございます。」

あたしが、マイクに声を通すと、

皆が少し息を呑んだのがわかった。

「今日は、体育祭本番です。皆さん、精一杯頑張りましょう。」

用意されていたセリフを、

すらすらしゃべる。

そして、

「これで終わります。」

と言って、

壇を下りる。

「ふう・・・。こんな感じでよかったですか?」

「完璧でしたよ。」

「よかったですよ。」

「よかったじゃん。」

生徒会テントで待ってていた瞬達は、

あたしに言葉を投げかけてくれた。

嬉しいんだけど・・・。

なんか、じゃかん頭痛いかも・・・。

ふらふらするし、

身体が熱い。

「あんり?」

「しゅ、瞬っ・・・。」

あたしはついに、身体を支えきれずに、

瞬の腕の中に

・・・倒れてしまった。

「お、おいっ!あんりっ!?」

瞬の声が、だんだん遠くなっていって、

あたしは意識を失って

しまったのだった。