もう君には恋はしない

あたしには、なんのことなのか全然わからない。

「驚かしてごめんなさい。ここの生徒会の基準は少し特種だから。」

「えっ?」

今のって、生徒会に入れるかの、

・・・審査だったの?

「ここの生徒会の基準は、基本容姿なの。もちろん、学力もあるけど。」

な、なんですとーっ!?

き、基準が容姿って・・・。

おかしいでしょっ!

「だから、ここはきれいな容姿をもつ子しか、いないのよ。」

先輩は少しおかしそうに笑う。

だから、先生は、あたしを誘ったのかしら・・・?

あたしは、

目立つから。

「じ、事情はわかりました。」

「あ、あの。よかったら、なんだけど・・・。」

「はい?」

今度は、少し困ったような顔をして、

先輩は言った。

「さっきのお友達にも、生徒会に入ってもらえないかしら?」

「でも、基準は・・・。」

・・・確認しないと、ダメなんじゃないの?

「さっき少しみたけど、ずいぶんな美形がそろってたみたいだし。」

「そうですね・・・。」

まあ、ちょっと見たならわかるか。

皆ピカピカしてる空気が見えるくらい、

美形ぞろいだもん。

「じゃあ、なんであたしを?」

「あなたは、その中でも際だってきれいだったから。」

「そ、そうですか。」

そんなこと、ないと思うんだけどな・・・。

そこまで言われると、

ちょっと困っちゃうわ。

「とりあえず、先にあなたにだけ自己紹介ね。」

「は、はい。」

「皆には、後から説明もかねて皆の自己紹介をするから。」

「わかりました。」

「私の名前は・・・。」

先輩はゆっくりと口を開いた。

いったいどんな名前なのかしら・・・?