もう君には恋はしない

「い、いいけど・・。瞬の後ろの友達、まだ初対面よね?」

「あ、そうだったな。こいつ、藤野桐。」

瞬が言うと、桐はあたしたちの前にでて、

自己紹介してきた。

「俺、藤野桐っていうんだ。美希は、初対面じゃ、ないよね。」

「あたしは、前もおんなじクラスじゃん。」

美希は笑って言った。

・・ずいぶん親しそうね・・・。

仲いいのかしら?

「美希と、仲いいの?」

「ただの友達だよ。」

「へー。そうなんだぁ。」

男女の仲もいいのね。

なんか変な感じ。

「そうゆう君は?俺に、自己紹介よろしく。」

桐はあたしに笑いかけた。

すごく明るい人ね・・。

美希が男の子になったら、こんな感じかも〔笑〕

「あたし、倉狩野あんり。高校から、ここに入学したの。」

「あぁー!そのへんの噂はきいてるよ。カワイコチャンが、入ってくるって。」

「あ、あたしのどこが、カワイコチャンなの?」

「全部!だって、顔も容姿も学力も、完璧ってきいたよ?」

「そんなこと、ないと思うけど。」

あたしは苦笑いした。

全部って返されるとは、思わなかったわね・・・。

これが、プレイボーイってやつかしら。

「だってさ、今回のここの偏差値、かなり高かったらしいじゃん?受かった子、君ともう1人、君の後ろにいる子だけだよ?」

「そうなんだ・・。」

あたしが、不思議に思いながら、話をきいていると、

突然桐があたしの後ろにまわった。

「君も、自己紹介してよ。俯いてたら、せっかくの可愛い顔が見えないじゃん。」

・・・な、なにをいいだすのかと思ったら、

優衣を口説きにかかっていた。