もう君には恋はしない

「先生?どうかしましたか?」

「生徒会のことなんですけど・・・。」

「はい。何かありましたか?」

「倉狩野さんに、生徒会の仕事をやって欲しいんです。」

「せ、生徒会っ?」

生徒会なんて・・・。なんで?

会長さんだって、ちゃんといるし。

なによりあたしは、生徒会役員じゃないし。

「会長さんがいるじゃないですか。」

「それがですね、ちょっと病気にかかったみたいで・・。だから、倉狩野さんにお願いできないかって、生徒会の顧問の先生が言ってるんですよ。」

「あたし、まだ高校1年ですよ?いいんですか?」

「そのへんは、顧問の先生と話してください。とにかく、今日生徒会室に行ってくれませんか?」

「わ、わかりました。」

とりあえず、okしておくことに。

「ありがとうございます。」

そう言って、先生はどこかに行ってしまった。

なんだったんだろう・・・?

でも、困ってるのは確かみたい。

「どしました?あんりちゃん。」

「せ、生徒会の会長、頼まれた・・。」

「えっ!えぇーっ!す、すごいじゃないですかっ!」

「とにかく、今日の帰りに寄ってみるつもり。」

「そうですか・・。」

優衣はすごく驚いた表情をしていた。

まあ、当たり前よね。

いきなり会長だなんて、驚くもの。

「私もついて行ってもいいですか?」

「もちろん。一緒に行こ。」

よかったぁー。優衣がついてきてくれて。

1人なんて、なんか心細いもの。

「それじゃ、帰りにね。絶対ついてきてよ?」

「はいっ。」

優衣は笑顔で返事をした。

これから、あたしの生活はどうなるのだろう・・・?

生徒会なんてはいったら、

絶対忙しくなるじゃないっ!

でも、少しだけやってみたい、という気持ちも

抱えながら。

あたしは6時間の授業を受けた。