「あ、あの・・・。」

あたしは思いきって話かけた。

「ん?あぁ、あんり。はよ。早いな。」

「おはよ。なんか、目が覚めちゃって。」

「俺も。一緒にいるか。」

「うん。」

自動販売機の隣にあるベンチに、

2人並んで座る。

「楽しかったわね。なんか帰るのが寂しい。」

「そーだな。あ、帰りにお前んち行ってもいい?」

「べ、別にいいわよ//瞬、忙しくないの?」

「お前と2人っきりになりたいんだよ。言わせんな//」

「そ、そう//」

は、恥ずかしー//

なんなの、この空気っ!

甘すぎ//

「瞬?あの・・・1つだけ、お願いきいてくれない?」

「なんだ?」

「キス・・・。してくれないかしら・・?」

「っ!な、お前っ・・・。」

「なんてね。」

あたしはにやり、と

笑った。

空気にまかせて、

ちょっと瞬をからかってみただけよ。

「瞬、赤くなってるー。冗談よ。」

「お、お前っ・・・。」

瞬は目を見開いて、

あたしを見つめてきた。

「な、何よ//」

「冗談、なんて言うなよ。」

瞬はいつもよりなんか・・・。

本気、の表情で

あたしの顔に近づいてきた。

「っ・・・。んんっ//」

「・・チュっ。どう?満足?」

今日1番のドヤ顔。

わざとらしく、

チュッと音を立てて、

あたしの唇から離れていく。