笑いをとめようと思っても、

なかなか含み笑いは止まってくれない。

ついに

そんなあたし達に気づいたのか、

美希がジト目で睨んできた。

「なんか仲良くなってない?あたしも交ぜてよー。」

「ゴメンゴメン。後で話すから。」

「もーっ!夜、全部話してもらうかんね。」

「わかったって。」

着替え終わって外に出ると、

待っていたのは桐と瞬。

当たり前なのに、

あたしのことを

待っててくれたのかしら、

と思うと

嬉しくてたまらなかった。

「待っててくれたの?」

「当たり前だろ。行くぞ。」

「うん。」

瞬と、

優衣と、

美希と、

桐と、


5人で並んで

ホテルまでの道を歩く。

「もー暗いねー。」

「そうですね。今日はお風呂入って寝ましょうか。」

「そうだね。皆もそれでいい?」

「メシはどうすんだ?」

瞬が、

何も食わないのか?と

言わんばかりに

きいてくる。

あたしは少し悩んで、

「なんか、買ってく?」

と瞬に言った。

「そうしましょうか。」

優衣も

それに賛成してくれた。

結局、

皆疲れていたのか

何なのか。

コンビニに寄ってから、

ホテルに帰った。

「やっと着いたぁー!」

「こっからは、男女別ってことで。また明日ね。」

「おう。じゃあ、また明日な。」

「うん。」

あたし達は部屋の前で2人と別れて、

部屋に入った。

「ひろーいっ!」

「3人には充分だよね。」

ちなみに、

男子と女子の部屋は

隣同士。
同じ部屋は流石に無理だけど、

近いほうがいいかと思って、

そうしたのだ。

「早く早くっ!お風呂行こーよ!」

「美希ー。ちょっと待ってよー。」

この部屋の中に入ってから、

美希ははしゃぎっぱなしだった。

女の子同士が

好きなのかもね。

確かに、

ガールズトークは楽しいもの。

「優衣、準備出来た?」

「あ、はい。早く行きましょうか。」

「うんっ!ここ、露天風呂あるんだってー。」

「ホントですか?早く行きましょうっ!」

・・・なんか、

優衣もはしゃぎ気味。

珍しいわねぇ・・。

いつも、

落ち着いているのに。

「あんりちゃんっ?行きましょうよ。」

「あ、うんっ。」

あたしは

優衣と美希に

手を引っぱられながら、

お風呂場まで向かった。