もう君には恋はしない

「優衣ーっ!ありがとー!」

「本当のことを言っただけですよ?」

「そうゆうところが、優しいんだよー。」

「そうですか?」

優衣は本当にわかっていないのか、

不思議そうな瞳で

あたし達を見た。

「うん。優衣は優しいと思うよ。」

あたしは、

一番に答えた。

だって思いっきり、

清楚とかこう・・・なんていうか・・。

優しいお嬢様、

みたいな感じ。

「俺も、優衣ちゃんのことは優しい子だなぁって思うよ。」

桐もあたしに同意した。

「そんなこと、ないですよ。皆言いすぎですよ//」

優衣は照れて

真っ赤になっていた。

「優衣何照れてるの?可愛いね。」

「ちょ、何言うんですか、桐君まで。」

「だってー。本当のことだよ?」

「もう、やめてくださいよ・・・。恥ずかしいです//」

ついに優衣は

ぱっと顔を隠してしまった。

本当に純粋なのね・・・。

「あ、そうだ。美希ちゃんも、一緒に旅行に行きましょうよ。」

「えっ?い、いいの?」

「私は全然いいですよ。あんりちゃんはいいですか?」

「うん。いいよ。人は多いほうが楽しいし。」

「ですよね。」

あたしと優衣は

美希に言った。

「一緒に行こうよ」

「一緒に行きましょうよ。」

美希は少しだけ驚いたような顔をして、

その後。

「ありがと、2人共。」

と笑った。

「楽しみだねぇー。」

「そうですね。」

・・・この学園にきてから、

楽しいことばっかりだわ。

高校生活初めての、

夏休み。

すっごく楽しみっ!