もう君には恋はしない

「顔、赤くしちゃって!ちゃんと寝るのよ?」

「わ、わかってるって!」

「じゃ、おやすみね。」

「おやすみなさい・・・。」

母さんは、ばたんっとドアを閉めて、

あたしの部屋を去った。

「もー。母さんはー。」

恥ずかしいような、

嬉しいような、

微妙な気持ちに襲われる。

でも。

「はぁー。寝よ寝よ。」

考えすぎるのは、

性に合わないわ。

あたしは、

布団にもぐって目を瞑った。

だってあたしは、

今までずっと、

こうしてきたのだから。