もう君には恋はしない

「・・・ひ、久しぶり。」

やばっ。声、震えてきた・・・。

「あんり、なんだよな?」

「そうよ?他に誰に見えるっていうの?」

「悪い。あまりに会いたかったから、一瞬夢かと思った。」

「っ・・//」

瞬は、

「とりあえず、場所移動するか。」

と言って、あたしの手を引いた。

あったかくて、懐かしい

瞬の手の体温。

あたし、泣いちゃうかも・・・。

「悪かったな、いきなりいなくなっちまってって・・・。あんり?」

「な、何よっ。」

「なんでお前、泣いてんの?」

頬を触ると、そこは濡れていた。

感情が追いつかなくて、自分でも気づいてなかったの?

「ご、ゴメンっ。安心して・・・。」

やっと会えた喜びと、

あったかい手の温もりに。

あたしは、嬉しいのに

涙を止められなかった。

「ホント、ゴメン。もうどこにも行かないから。」

「・・・うん。」

「だからもう1度、俺とつき合ってくんね?」

「・・・。」

「ダメか?」

「ダメなわけ、ないじゃん・・・。」

いいに、決まってんじゃん。

ずっとずっと、待ってたのよ。

瞬のことを考えない日なんてなかった。

言いたいことは、たくさんあるのに。

それなのに、言葉が上手く紡げない。

「もう絶対離れないでよ・・・。」

「わかってるって。」

「じゃあ、指きりしてよ。ほら。」

あたしは、涙の溜まった目で瞬を見て

小指を出した。

「「指きりげんまん、嘘ついたら針千本のーますっ。指切ったっ。」」

子どもじみてるけど、これだけのことでも

あたしは幸せでしかたなかった。