「いつ、帰ってくるの?」

「2年後だって・・。桐が教えてくれた。」

「なら、2年待ってあげなさいよ。好きなんでしょ?こんなことをされても。」

好きよ。

今でも、ずっと大好き。

「今は好きなだけ泣いてもいいけど、瞬君には笑顔で会いなさいよ。」

「・・・わかった。」

待ってるのは、どれだけ苦しいだろう

どれだけ大変だろう。

でも、

待つしか、ないんだよね。

「あたし、部屋に行くね。」

「今日はちゃんと寝なさいね。」

「わかってるよ。」

あたしは、母さんに背を向けて

自分の部屋に戻った。


部屋にて。

「っ・・・。瞬の、瞬のバカぁっ・・・。」

もう、流れることはないと思ったのに

まだまだボロボロ流れる涙。

バカ、バカ。

なんで、1人で抱え込むの?

あたしに言ってくれればよかったのに。

どうして?どうして?

「あっ・・・。これ・・・。」

机の下にある紙切れに目がいって

手を伸ばして取り出してみる。

それは、おみくじだった。

“ちゃんと待っていてあげなさい”

“必ず、また巡り会うから”

そこに書いてあったのは、今あたしに1番大切な、言葉達。

「・・・これのことだったんだ・・。」

離れてしまっても、

また巡り会うことができるから

ちゃんと待っていてあげること。

命令じみた

神様の言葉。

「わかった。・・・ちゃんと待ってるから。」

大学生になるまで

ずっとずっと。

君の事だけを思って

生活するから。