「ラブラブだねぇ。お2人さん。」

「ん?」

「その子、彼女さんだろう?」

射撃の屋台のおじさんは、瞬に話しかけていた。

「あんり・・ですか?」

「そうだよ。可愛い彼女さんだねぇ。」

「ありがとうございます。」

「せっかくだから、ソレつけてあげなよ。」

「そうします。」

おじさんとの会話を切り上げて、

瞬はあたしのところに戻ってくる。

「どうしたの?」

「いや、別に。」

「なら、いいけど・・・。」

あたしは、次の屋台を探した。

どこ行こーかなぁ・・・。

「おい、あんり。そのままじっとしてろよ?」

「う、うん。」

・・・なんだろう?

「よし。こっち向いてみ?」

くるり、と振り返る。

「わっ・・。可愛いっ//」

あたしの胸には、

キラリ、と光るネックレスがついていた。

「うん、よく似合ってる。」

「ありがと//」

「ソレ、お前が俺のもんだっていう証拠だから。ぜってー外すなよ?」

「う、うん。」

きゃーーっ///

恥ずかしいこと言わないでよーっ///

こっちが照れる///

「つ、次は?どこ行きたい?お前の行きたいとこ、全部行ってやるから。」

「えっとねぇ。じゃあ、カキ氷食べたいっ。」

相変わらず、お子様だなぁ・・。

と、思いつつも。

あまりに瞬が優しくて、止められない。

この時のあたしは、

この後どんなことがあるのかも知らずに。

・・・そう、

瞬と別れてしまうことも、知らずに。

ただひたすら、幸せをかみしめていた。