もう君には恋はしない

「ねぇねぇっ。射撃あるわよっ。」

「欲しいもん、あんの?」

「な、なんで?」

まだあたし、何も言ってないわよ?

「顔に書いてある。あのぬいぐるみが欲しいって。」

「っ///な、なんでわかったのっ///」

恥ずかしーっ///

何も言わないようにしたのに、

すぐ気づかれちゃった。

「ちょっと待ってて。」

「ほぇ?」

「取ってきてやるから。」

瞬、射撃得意なのかなぁ・・・?

あたしは、ちょー苦手だから、やったことないけど。

なんか難しそー・・・。

「おじさん、1回。」

瞬は、いかにもクールな様子で

おじさんから鉄砲を受け取る。

そして、すっと片目を閉じて

パンっと撃った。

弾は見事に、あたしの欲しかったぬいぐるみに当たって

ぽてんっと倒れた。

「っしゃ!あんり、後は?」

「じゃあ、アレっ。」

「わかった。」

あたしが指差したのは、

キレーなネックレス。

ちゃんとした箱に入ってるやつ。

へぇ・・・。あんなのも、商品にいれてるんだ・・・。

『パンっ!』

また命中。

うわーーっ。

瞬、かっこいいっ///

「ほい。コレ。」

「あ、ありがと//なんで、あんなに上手いの?」

「さぁ?わかんね。」

あれ?この反応・・・。

もしかして、初めて?

「これまでに、やったことあったの?」

「いや、ねーけど。」

やっぱりっ!

あたしは、ぎゅうっとぬいぐるみを胸に抱えた。