もう君には恋はしない

「とにかく、ずっとここにいるわけにもいかないでしょ?」

「んー・・。そりゃ、そうよぉ。」

「じゃ、皆起きて?早く出ないと。」

「んー。わかったぁ・・・。」

あんだけ昨夜、歌い続けたんだから、

疲れないわけないよね。

次の日になっちゃうなんて、

思ってもみなかったけど〔笑〕


そして、皆の意識が回復するのを待つこと30分。

あたし達は、カラオケボックスの外にいた。

「桐達は、これからどうすんの?」

「とりあえず、家に帰るし。それから優衣とデート♪」

ニッコニコの笑顔の桐。

うわー・・・。

めっちゃ楽しみにしてるみたい。優衣、大丈夫かな・・?

「ふーん。じゃ、俺達はこのまま行くか。」

「えっ?」

何に対抗したのか、わけわかんないことを言い出す瞬。

「あ、あたし、こんな服のまんまなんだけど。」

「いいじゃん。可愛くて。」

「っ///じゃ、じゃあ、母さんに連絡だけさせて?」

「ケータイ持ってんだろ?今から電話しろよ。」

・・・こりゃ、ダメだ。

もー・・・。しょうがない、このまま行こっか〔笑〕

「ちょっと待ってて。」

瞬の言うとおり、ケータイで母さんの名前を探す。

電話をかけてみると、

2回くらい、プルルルーっと鳴ってから

母さんがでた。

「もしもし?母さん?」

『あんり?あんた、今どこにいるの?』

「カラオケ。騒ぎすぎて、朝になっちゃった〔笑〕」

『もー・・。心配したのよ?今、皆も一緒?』

「うん。あ、そうそう。これからこのまま瞬と出かけるから。」

『瞬君と?どこに?』

「わかんない。でも、1泊して帰ると思う。」

・・・あたしもどこに行くか、言われてないし。

『わかったわ。気をつけてね。』

「はーいっ。」

あたしが返事をすると、

電話はがちゃっと切れた。