もう君には恋はしない

「優衣ーっ。」

「あ、あんりちゃんっ。」

「ラブラブだったじゃんっ。」

「それはどっちですか。キス、していたくせに。」

「み、見られてた・・・?」

優衣達も、仲よさそうに踊ってたから、

ちょっとからかってみようかと思ったのに・・・。

キスしてたの見られてたんじゃ、しょうがないや。

「あんりちゃん?顔、真っ赤ですよ?」

「そ、そんなことないってば//そうだ、美希達は?」

「あそこにいますよ。」

そう言って、優衣が指差した先は

あたしのクラスの男子達が集まってる、中心。

「ホントだ。あんなに囲まれてる。」

「いいじゃないですか。楽しそうにしてますし。」

「そうだね。」

行ってみよっか

と、言いたいところだけど・・・。

あたしと優衣が行くと、途端に騒ぎ出すからなぁ・・・。

それに、瞬が怒るだろうし。

「あたし達は、やめとこっか。」

「そうですね。」

あたしと優衣は、お互い自分の彼氏を見て、苦笑した。

「ねぇ、これが終わったらさ。二次会行かない?」

ここに静かにつっ立っていても面白くない。

あたしは隣にいる、優衣に話しかけた。

「二次会・・・ですか?」

「うん。カラオケとか行ってさ。ダメ?」

「あたしは全然okですよ。美希ちゃん達も誘いましょうか。」

「うんっ。もちろん。」

カラオケ楽しみーっ。

あたし、大好きなんだよねっ♪

「あんりちゃん、カラオケとかよく行くんですか?」

「うんっ。まぁ・・・最近は、あんま行ってなかったけど。」

だって、瞬とずっと一緒にいることが多かったし。

「瞬も、誘ってくるね。」

桐と話している、瞬のところに、

パタパタ、と走っていく。

「瞬ーっ。」

「お?どした、あんり。」

「この後、カラオケ行かない?」

「カラオケ?」

「うん。二次会ってことで・・・。ダメかしら?」

「あんりが行きたいんならいいぞ。」

「やったっ。優衣達も一緒だからっ。」

「知ってるって。」

瞬は、

やったーっ♪

とはしゃぐあたしを見て、

可愛い奴、と苦笑していた。