もう君には恋はしない

「ね、ねぇ?」

「ん?なんだ?」

「ちょ、ちょっとくっつき過ぎじゃない?」

「俺も初めてやったときはそう思ったんだけどさ。こうゆうモンなの。」

「ふ、ふーん・・。」

出来るだけ平然に、落ち着いて、

振舞ってるつもり。

でも・・・。

内心、ドキドキが止まらないんだけどっ///

ちらっと、優衣達を見ると、

やっぱり桐は経験者みたい。

優衣はあたしとおんなじで、初めてって感じ。

「いつまで、やるの?コレ。」

「んー?わかんね。曲が終わるまで・・・だな。嫌か?」

「ううん。そうじゃないけど。なんか、恥ずかしいわ//」

「これなら、キスしてもばれねーよな。してもいい?」

「へっ?な、何をっ?」

「だから、キス。」

「・・・。うん。」

思わず頷いてしまう。

やばいかも、と思ったときには、もう遅く

あたしの唇は、瞬によって奪われていた。

「んんっ・・・。」

「チュっ・・・。」

「お前、今日、甘いな。」

「フルーツパンチ、飲んだからじゃない?」

「かもな。いつもも甘いけど・・・。」

“今日はもっと甘い”

と。

甘い声で、囁くのだ。

・・・甘いのはどっちよっ///

「お。曲が・・・。」

瞬が呟くと、曲は終わりを迎えていたことに気がついた。

「終わった?」

「・・・みたいだな。」

周りも、もう雑談に戻ってるみたい。

「・・・楽しかったわね。」

「そうかぁ?あんりとなら、俺はなんでも面白いけど?」

「ありがと//」

2人、微笑みあって

手を繋いで、体育館の隅にいる

優衣のところに行った。