〔あんりside〕

「ただいまー。」

いつもどうりの帰宅。

「あんりっ!?やっと帰ってきたのね。」

「母さん?どうしたの?」

「今日、パーティでしょ?洋服、準備しておいたわよ。」

「へ?適当でいいのに・・・。」

「あんた、可愛いだから。部屋においてあるから、着替えてきなさいよ?」

「はーい。」

こうなった母さんは、もう誰にもとめられない。

しょーがない。その洋服とやらを着てみますか。

あたしはあきらめ半分で、自分の部屋に入った。

「・・・これ?」

ベッドの上にまだビニールがかかった状態でおいてあった服は、

最近の流行そのものの可愛いドレス。

薄いピンク色で、後ろにリボンがついてる。

シンプルなのに、目をひくゴージャスな感じの洋服だ。

頭につける用のリボンまである。

「かーわいい♪いいわね、これ。」

あたしは、制服をぽいっと脱ぎ捨てて、

ドレスに足を通した。

「・・・確かに、似合わなくもないわね・・。」

髪を解いて、リボンを結んで、

鏡の前に立ったら、

確かに、さまになってるかもしれない。

〔あたしは別にナルシではないわよ〕

上から、一緒に用意されていた上着を羽織って

まぁ、折角だから、母さんにも見せに行くことに。

内心ルンルンな感じで、

あたしは部屋を出たのだった。

〔あんりside.end〕