「すっごーいっ!京都だぁーっ!」

「お前、1日目もおんなじこと言ってなかったか?」

「いいじゃないっ。別にっ。」

「いや、可愛いから、いいけど。」

とことこ、と昔ながらの雰囲気をもつ、

京都の町を歩く。

そこで、瞬はふとあるお店を見つけたようだ。

「あっ。」

って声をあげたのがわかった。

「どうしたの?」

「あそこの店、舞妓の着物が着れるみてーだぞ?」

「えっ!ホントに?」

乙女としては、すごく興味をそそられる。

舞妓さんだって・・・。

なんか、気分でていいよねぇ・・・。

「どうする?着るか?」

「うん・・・。着てみたい・・かな。」

「んじゃ、行くか。」

店の中には、いっぱいの着物が置いてあって、

タダでレンタルできるみたい。

「いらっしゃいませ。」

定員さんが、あたし達に寄ってくる。

あたしを見た瞬間、わっと驚いた顔をしたのがわかった。

「お客様、可愛いらしい方ですね。どの着物を着ましょうか?」

「え、えっと・・・。」

あたしが悩んでいると、

「こいつに似合うやつをたのむ。」

と、瞬が横から入ってきた。

「は、はいっ。それでは、こちらへどうぞ。」

あたしは定員さんに手を引かれ、

店の奥の試着室へと、連れて行かれたのだった。