「・・・ん・・?」

「ふわぁ・・・。・・あんり・・?」

「なに・・・?」

あたしが目を覚ましたのと同時に、

瞬も目を覚ましたみたい。

「今・・・何時だ・・?」

「えっと・・・。6:30・・。」

「なら、まだ寝れるか・・・。おやすみ・・。」

再び、すぅーすぅー寝息をたてながら

眠ってしまう瞬を見ながら、

あたしももう1度眠りについた。


それから、数時間後。

「瞬、おいっ。瞬。」

そんな声が、ドアのほうからする。

「瞬・・・。桐が呼んでる・・。」

「はぁ・・?ったく・・なんだよ。」

瞬はだるそうにベッドから下りて、

ドアを開ける。

「やっと起きてきたか。」

ドアの前にいたのは、声のとうり桐だった。

「んだよ・・・。俺はまだねみーの。」

「今、何時だと思ってんだ?お前。」

「しんねーよ。じゃな。」

瞬は、ドアを閉めようとして・・・。桐に開けられた。

そんなことはお構いなしに、

あたしのいるベッドに入ってくる。

「いいの?瞬。」

「いーんだよ、別に。」

「でも、時間も時間だよ?」

「何時?」

「10:00。」

「マジかよ。」

あたしもさっき時計見て知ったんだけどね。

ビックリした。

ずいぶん寝すぎちゃったみたい・・・〔笑〕

桐はあきらめてどっか行っちゃった。

瞬はあたしに、

「起きるか?」

ときいてくる。

「あたしはどっちでもいいよ?もうちょっとだけなら、このままでもいいし。」

「そっか・・・。でも、起きるか。」

「そうだね。」

この時間なら、もう優衣達も出かけてるでしょ。

今日は、瞬と2人きりね//

「あんり?」

「何?・・・っん。」

「チュっ。・・・おはよ。」

「・・・っ//・・おはよ//」

朝からあまーい挨拶を交わす、あたし達。

どこのバカップルよっ//まったく//

あたしは、着替えとかもあるから、

1回隣の部屋にある自分の部屋に帰ってから、

また瞬の部屋に戻ってきた。

「んじゃ、出るか。」

「うんっ。」

瞬の指に自分のそれを絡めて、

ちょっとだけ強く握る。

いつもどうり、マグネットみたいにぴったりとくっついた

距離感が、自然と落ち着く。

ちらっと瞬を見ると、たまたま瞬と視線がぶつかって、

2人同時に笑い出す。

こうしてあたし達は、

京都の町に、一歩を踏み出したのだった。