朝日がまぶしくて、右手をまぶたの上に乗せる。

起き上がるのが億劫で、できればこのまま二度寝がしたいところだ。

けれど山田がそれを許すはずもなく。


「嵐さんそれは二度寝の体勢っすね」

「……うぜぇ」

「嵐さんが起きないからっすよ」

「…………」

「そういうの自業自得っていうんすよ?」

「…………」

「起きてくださいよー」

「…………」

「早く起きないとわたしがおなかの上にダイブしますよ」

「…………」

「それも可愛い寝転びダイブじゃないっすからね」

「…………」

「直立ダイブっすよ」

「殺す気か。」


と、言ってから嫌になる。

なんで朝からコイツとコントしてんだっつー嫌気がさす。

直立ダイブってなんだよおい。どんな脚力してんだよお前。っつーかお前はマジでやりそうだから危ねぇんだよ。


致し方なく、肘をついて上半身を起こした。

山田はそれを見届けて、「ほらー起きれるじゃないっすかー」とか言ってくる。

コイツマジでどうにかしたい。