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「あ、嵐さんおかえりっす」
「…………。」
「どしたんですかこんなところまで」
「…………。」
「っていうかここどこっすかね?」
「…………。」
「…………」
「…………。」
「せんべい食べます?」
「いらねーよ!」
抱えていた袋の中からせんべいを取り出してこちらに差し出してくる山田の頭をガシッと掴む。っつーかせんべい食ってんじゃねぇ。
山田はせんべいを口にくわえたまま、頭を固定されて喋り辛そうに「ふぁひふんふふぁー(なにすんすかー)」とかほざいてやがる。
なにすんすかーじゃねぇよ。
「お前は何度言ったら学習すんだよ……?」
「えー何がっすか。玄関も廊下もバッチリだったじゃないっすか」
「それは確かに完璧だったけどな」
「じゃあいいじゃないっすか」
「よくねぇよ」
「嵐さんマジ理不尽っすわー」
「屋敷内で迷子になってるお前がよくンなこと言えんな。」
学校から帰ってきたら、メイドたちがオロオロしてっからまさかとは思ったが。
山田はうちに配属されてから早々に迷子となったヤツで、最初の内はしょうがないかと大目に見てはいた。
が、しかし1週間ちょい経った今でもこうやって迷子になるもんだから、いい加減家の地図でも作りやがれと思う。
ちっこい山田を見つける大変さは尋常じゃねぇから。


