家の者である俺(しかも年上)にゆるすぎる敬語で、話しも命令も聞いてない上に、掃除に夢中になりすぎて家の中で迷子になるメイド。
を、こっち向かせるには。
「……で、山田。結局お前、いつから落ちてたわけ?」
「え、もうとっくに落ちてたんすけど」
「…………は?」
「言っときますけど、わたしのほうが嵐さん好き歴超長いっすからね」
「……ちょっと待て話が見えない。」
「簡単に言うと男装してた頃から超好きでした」
「…………」
「まあ、嵐さんがあまりにも少女漫画的ヒーローすぎて若干おえーって感じでしたけどね、わたし少女漫画読まないっすから」
「…………」
「でもほら、考えてもみてくださいよ。わたしちゅー拒んだことあります?なくないっすか?」
「…………」
「いやー、ここまでわたしの愛に気付かない嵐さんもそうとうなおバカっすよね」
「…………」
「ってことなんすけど、何か問題でもあるんすかね?」
「メイドのクセにすげームカつく。」
……つまりは、こういうことなのだ。
【end】