なぜそんな話を飲み込んでしまったのかは自分でもよくわからない。

でも、学校に通えないのは嫌だったので断りもできなかったと思う。

今辞めてしまったら、中卒ってことになっちゃう!

そう考えると、夏々はこうするしかなかったのかもしれない。

というか・・・よく考えたらこの人。

結構怪しくない?

なんで着物きてんの?

・・・あ。

そういう家庭なの?

~ぜよ。とか、~じゃ。

みたいな?

日本古来の有名な武士の子孫とか?

夏々は不思議でたまらなかった。

庭もきていに手入れされているし

家だってこんな大きいのは見たことがなかった。

税金はけっこうな額だと思う。

「ここですよ。」

そういって玄関を開けてくれた。

「ありがとうございます。」

・・・うわあ。

中は旅館のようだった。

「やあ。」