「ああ。俺が一瞬見た後ろ姿も女子だった」


ルークが言うなら間違いないな。


報告は以上だ、とルークは黙る。


「午後は飛鳥を注意深く見張ってましたが、怪しいところはありませんでした。飛鳥を見張る理由を教えてください」


沈黙を少し挟んでルークに詰め寄る。


「腕の跡を見ただろう。おかしいと思わなかったか?」


「……どこが?」


「……学、瑠稀の二の腕のあたりを掴んでくれ」


ルークがあたしの左隣にいる学に声をかける。


学は疑問符を浮かべながらも、右手であたしの二の腕──飛鳥の腕に手の跡が残っていたあたり──を掴む。