「探偵!?そんな危なそうな仕事お父さん……瑠稀なら大丈夫そうだな」


相馬は、『お父さん許さないぞ』とでも続けようとしたが、瑠稀が前に一回りもデカい男子を投げ飛ばしたのを思い出したのか、意見を変える。


「それは同意するけど、アンタを父親に持った覚えはナイと思うわよ」


瑠稀と同じ身長(162センチ)のクセに。


「あっ!今チビって思ったろ!?成長中なんだよ!ココ大事!!」


「チビをチビだと思って何が悪いのよ!」


「はぁ!?つーか、俺、お前よりはあるからな!?希里、何か言ってやれ!」


相馬が近くを通りがかった狐塚を引っ張り込む。


「あ?口悪し系女子狙うは勝手だけど、ほどほどにしとかないと彼氏出来ねえぞ」


──に言いやがるクソヤロウ。


「余計なお世話!ってか狙ってないわよ!!あんたこそ常に無気力気取ってるけど、それこそ一生彼女出来ないんじゃないの!?」


「別に気取ってるつもりはない。それに俺はそんなものいらない」


「そんな事言えるのも今のうちよ!!」


そんなやり取りを見て、友紀が「また?」と溜息を吐き、相馬はケラケラ笑う。


このチビも狐塚もいつか絶対殺ってやる。