「どうしたの?」
「ん?んとね、あのセンパイ、渡辺美絢(ワタナベ ミアヤ)って言うんだけど、いつも通り周りに男子侍らせて女王サマ気取ってるなーって」
安西さんの言葉に、その女子、渡辺先輩をよく見ると、周りを男子数人で固めている。
一瞬白兎が頭をよぎる。
ブンブンと頭を振って白兎を頭から追い出すと、安西さんがきょとんとあたしを見た。
「えっと……あ、そだ。あのさ、この撮影に参加する予定だった人が次々と体調崩したりケガしたりしてるって聞いたんだけど……」
「あー、それかぁー。その、体調崩したりケガしたって人、撮影する前から、選ばれるんじゃないかってウワサされてた人ばっかなんだよねぇー」
安西さんは声を低くして答えてくれた。

