電話をしてくる、と莉央に伝えて携帯を持って事務所を出る。
階段を上って屋上に行き、電話帳から瑠稀の自宅の番号を呼び出す。
少しして、「もしもし、高杉です」と女性が出る。
「こんにちは。宮間です」
<あぁ、宮間さん。こんにちは。どうなさいました?>
「差し入れのお礼と、先日の依頼の……」
<いいんですよ、そんなの。お礼を言うのはこちらの方です。瑠稀を庇ってケガをしたと聞きました。大丈夫ですか?>
「私は大丈夫ですが……」
先月、瑠稀をバイトとして採用した際、瑠稀の母親を訪ねた時の事を思い出す。
採用するに至った経緯、バイトの内容が女子高生に似つかわしくない物なので時間を割いてもらった。

