野田を連れて学園長室前の行くと、中から「退学させてください」と言う飛鳥の声が耳に入った。


「……そう。モデルは諦めるの?」


「諦めません。……自分の力で開いた道を通って、プロの仲間入りをしたいと思っています」


凛とした飛鳥の声。


「なら大丈夫ね。海外にいた私の友人が日本に戻ってきて、芸能事務所を立ち上げるの。ここにもスカウトの話が来ているわ。あなたならきっと大丈夫よ。受ける?」


「え……い、いいんですか?だって……」


「この世界には運も必要な事は知っているわよね。この事を活かす活かさないはあなた次第よ」


桃園さんが飛鳥の言葉を遮って言う。