「…離してってば。」 「離さないよ。 どれだけ会いたかったか分かる?」 更に腕の力を強める佐々木さんに、泣きたくなる。 だけど、まだダメ。 この人にちゃんとあの言葉を聞くまで信用しないって決めた。 「……あたし、佐々木さんのものじゃないんで。」 無理矢理腕から逃れ部屋に入った。 あたしの中であの人が好きだって溢れてる。 だけど、あの人が他の人を忘れられないのが許せなくて。 これが恋の独占欲って物なんだと思い知る。