「そういうのないなぁ。 まず、謎過ぎて何も知らない。」 「ふぅん? …ま、一喜一憂したり切なかったらアウトだね。」 楽しそうに笑う陽奈が少し憎い。 講義を終えて、帰ろうとしていると、陽奈がニヤニヤしながら腕を組んできた。 「なに?」 ゆっくり離れると、にっと笑って、とんでもない事を言い出した。 「学校に先生の様子見に行こう!」 「…へ?」 「あたし卒業生だからさ! ねっ、行こう!」 グイグイ引っ張る陽奈に負けて、着いて行く事になった。