「たくやのはげー。今日もまた、化粧してる時間がなかったじゃん。もっと早くに起こしてよね」


ほんと、使えない奴。と一言


「あー、言ったね?今、言ったね?うわー、傷付いた。ほんとやだ。さあやは毎日俺の心にダメージを与えてくれる。」


うー。、と唸るこいつは私の幼なじみ。


いや、私の下部[しもべ]さん?


物心がついた頃にはもうヤツは私の隣で笑ってた。


家が隣のたくやは、毎朝私を起こしにやってくる。


別に頼んでいるわけでない。


これは、私達が小学生に上がる頃から始まったことである。


朝御飯だって一緒に食べる。
ううん、正確には私には朝御飯なんてゆうちょに食べている時間はなく、たくやがリビングで母と妹、そして犬のロマンと。
父は朝御飯を食べない主義らしく、コーヒーだけを飲むと7時すぎには家からいなくなる。サラリーマンとは大変である。