桜舞う




「そこらにばらまかれる前に何とかしないと」


夢ちゃんの言うとおりだ



「調べて分かり次第潰しに行く」



「気をつけなさいよ?


あんたスパイの身なんだから」


「分かってるよ



んじゃあたし桜のたまり場行くから」


あたしは鞄を持ってドアに手をかける


「え?帰るの?」


「当たり前っしょ


どうせ秦たちは最後の授業まで受けてくるだろうし

溜まり場のパソコン占領して調べられるだけ調べとく」


「はいはい

気をつけてお帰りください」


夢ちゃんにヒラヒラと手を振ってあたしは保健室を後にした