「楽しかったぁ」
夜8時
行くとこ全部行き終わって夢紅のたまり場に戻ってきた
もう同じようには無理かもしれないけど
今度は桜の嵐としてここを守りたい
「嵐さん」
雄雅に呼ばれて振り向くと夢紅のみんなが真剣な顔して並んでいた
「わがまま聞いてくれてありがとうございました」
「いや
でもこれからは夢紅もあたしの大事な場所として守るから」
「やめてください」
「え?」
「その言葉は嬉しいけど
ここは桜江波夏がいた場所であって
嵐さんが守る場所ではないんです
あなたはあなたの守るべき場所を守って
戻るべき場所に戻ってください」
雄雅の言葉に全員がうなずく
そういうわがままだったんだ
何も分かってなかった
さみしい気持ちもあるけど
嬉しくもあった
あたしのことをそこまで考えてくれてる
そんな人がこんなにたくさんいる