後ろのドアから中をのぞくと今は数学の時間らしい
あたしは普通にドアを開けた
その音に一斉に皆が振り向く
「桜江さん!」
「「「波夏!!!」」」
先生の声と皆の声が重なる
「波夏~」
まみが真っ先に飛びついてくる
「まみ~」
病院で毎日会ってたんだけど制服姿に会うとなんだか久しぶりな気がする
「まっすぐ帰るんじゃなかったのかよ」
秦に聞かれる
「あぁ
母さんに怒られるから顔だけ出し来た」
「大丈夫か?」
千秋が言う
「もう平気だよ
心配かけて悪かったな」
クラス中があたしに笑いかけてくれる
ちょっと前まではここだけがあたしの居場所だった
でも今は違う
もしかしたら失ってしまうかもしれない
でも
あそこもあたしの大事な居場所だ



