「なぁ」 「ん?」 秦が口を開いた でも黙ったまま何も言わない 「なんだよ」 秦の手があたしに向かって伸びてくる 「おい秦」 その手はあたしの首から指輪の通ったチェーンをするりと抜きとった 「わざわざここまでしなくても」 秦が少しため息をついて言う 「知ってたのかよ・・・」 「手」 秦がそう言ってあたしの左手を布団から出した 「しばらくはケンカなんてしないだろ はめとけ」 指輪が薬指にぴったりとはまる 「・・・ありがとう」 秦がほほ笑んでうなずいた