「でもあいつにここまでついてきたこと後悔したことはねえ
確かに桜って組織は桜華会から始まってすげえでかいけど
俺はその中に足を踏み入れたこと後悔してない
そう思えたのも全ては波夏がいたからだな」
俺がそう言うと海竜はほほ笑んだ
「やっぱり秦さんと波夏は二人で思い合ってるんですね」
「え?」
何をいきなり言い出すんだ?
「リング
波夏にあげたの秦さんですよね?」
「知ってたのか?」
「なんとなくです
波夏が初めてあの指輪をして来た時
すごく穏やかな顔してて誰かにもらったのかって聞いたら
そうっぽい反応してたんで
波夏が嵐って思い始めた時にそれなら秦さんかなって
俺の上着の右ポケット見てください
あるといいんですけど」
そう言われてハンガーに掛けられた上着のポケットに手を入れる