桜舞う




教室に入ってきた一人の少女



「同い年・・・?」


千秋がそう言いたくなるのも分かる



小学生とは思えないほどの落ち着いた顔立ちの


一言でいえばおそらくこういう子を美人って言うんだと思う




黒板に自分で名前を書く

それもめちゃくちゃ綺麗


「桜江波夏です

よろしく」



「じゃあまみちゃんの後ろの席に座って?」


「はい」



そう言われて教室の中を歩くだけでみんなの視線が一緒に動く




「久しぶり」


すぐにまみに声をかける桜江さん


「春休み以来だね」




「あの時の写真おばちゃんがくれたんだ


まみの分もあるから帰りに家寄ってよ」


「やったぁー」


まみと楽しそうにしゃべる桜江さん


この時のクラス皆の桜江さんに対する第一印象は



おそらく全員一致で“美人”だったと思う